【アニメ紹介】夏の風情をギャグで楽しむ日常アニメの傑作「NieA_7」

(C)安倍吉俊・NieA制作委員会

「NieA_7」は、アルバイトをしながら受験勉強をする苦学生と、自由奔放に生きる宇宙人の日常を描くアニメです。

ギャグ調ですが、夏の雰囲気を非常によく表現しており、私にとっては日常アニメで最高傑作の一つです。

今回は作品を紹介するだけの雑な記事です。読解はしません。

ネタバレもありませんので、これが作品の入口になってくれたらと思います。

目次

基本情報

タイトル

NieA_7

制作年

2000年

スタッフ

原案:gK

監督・脚本:佐藤卓哉(苺ましまろ など)

キャラクターデザイン:安倍吉俊(serial experiments lain, 灰羽連盟 など)

チーフディレクター:ところともかず(灰羽連盟, まりあ†ほりっく あらいぶ など)

主な声優

宮村優子(ニア)

川澄綾子(まゆ子)

折笠富美子(ちあ紀)

川上とも子(カーナ)

千葉進歩(ジェロニモ本郷)

あらすじ

舞台は宇宙人がうじゃうじゃいることが 当たり前になってしまった近未来マザーシップで大挙してやってきた宇宙人たちは、頭に標準装備したアンテナで意志の送受信が 出来ることと,耳がとがっている事以外は何ら地球人と変わりなかった。

優れた環境適応能力を発揮して、 うやむやのうちに地球の日常に馴染んでしまい、人間達もうやむやのうちにそれを受け入れてしまった。
宇宙人バブルもはじけちゃった、そんな感じ。
そんな時代の下町荏の花地区 荏の花湯。
そこに下宿するまじめな予備校生まゆ子と自由きままな宇宙人ニアとのなんともへたれな日常を描く。。。

「NieA_7」はそんな貧相なアニメです

https://www.nbcuni.co.jp/rondorobe/anime/niea/より

用語解説

主にDVDボックスの冊子を参考にしております。

タイトルの読み方

「NieA_7」と書いて「ニアアンダーセブン」と読みます。

わざわざ見出しにする必要あるか?

舞台

荏の花地区

作品の舞台です。東京から電車で一時間の地区で、昭和レトロを感じられる町。

母船が降り立ったために出来たクレーターには宇宙人が住みついていて、一般地球人は立ち入り禁止となっている。

荏の花湯

町の老舗銭湯で、まゆ子が居候している。もともとはまゆ子の家族が経営していた。

2000年当時でさえ銭湯は時代遅れであるため、客足は減り赤字続き。廃業がチラつく場面もあります。

モデルになった銭湯もあるようですが、すでに廃業しています。

母船

宇宙人たちを運んできた超巨大UFO。天気がいいと荏の花地区からうっすらと見える。

周辺は立ち入り禁止。でも今やほとんどの人が気に留めていない。たまにUFOマニアが食いつくくらい。

アンダー7

宇宙人には階層があり、最上位はプラス5、最下層はアンダー5。地球の政府が決めたもので、地球への貢献度が反映される。

ニアはぶっちぎり底辺のアンダー7。なんでも未登録者の俗称らしい。

アンテナ

宇宙人の頭に生えているアンテナ。宇宙人の証。もともとは母船と交信するためのもの。

ニアにはなぜか生えていない。なぜかはわからない。

キャラクター紹介

(C)安倍吉俊・NieA制作委員会

茅ヶ崎まゆ子

主人公。18歳。CVは川澄綾子。

岐阜から東京に出てきて予備校に通う苦学生。新聞配達と定食屋のアルバイトをして生活費を稼いでいるが、常に貧乏暮らし。荏の花湯に下宿している。

合格できるだけの学力は充分にあったが、大学が宇宙人の枠を増やしたばっかりに浪人する羽目になった。

驚くようなことがあると「はぅー!」という謎の奇声を発するが、制作者いわくこれは貧乏と苦労とへたれエナジーに抗するまゆ子のあがきらしい。

地元に病気がちな母親と弟がいて、ときどき電話をしている。仕送りは受け取らず自分の力で生活をする健気な学生である。

ニア

まゆ子の下宿先に居候するアンダー宇宙人。15歳くらい。CVは宮村優子。

宇宙人であるがアンテナが生えていない。さらには最下層のアンダー7であるため宇宙人からも地球人からも疎まれる。

常に自由気ままで脳天気。猫のようなキャラクターである。

ガラクタを集めてはUFOを作り、荏の花湯の屋根に大穴を開けてまゆ子にキレられている。

小松ちあ紀

まゆ子が通う予備校の同級生。18歳。

友だちが多いタイプで、いわゆる陽キャ。しかしまゆ子がドン引きするほどのUFOマニア。

常にノートPCを持ち歩いてリアルタイムでのホームページ更新に命をかけている、2000年当時としては珍しいタイプ。

染谷源蔵

まゆ子の幼なじみ。17歳。CVは岡森諦。

単身赴任の父親にくっついて東京の高校に通っている。

実家が米屋で、ときどきまゆ子に米やプラッシーの差し入れを持っていく。まゆ子に好意を抱いているが無口な性格のためなかなか行動には移せない。

ドレッドヘアが特徴的で、まゆ子と再会したときは始め、誰だかわかってもらえなかった。東京にどっぷり影響されている。

カーナ

プラス1の宇宙人。16歳くらい。CVは川上とも子。

もともとプラス5のエリートだったが、アンテナがときどき不具合を起こす体質がまねいた問題のせいで格下げになった。

中国人の服装をしているが、中国人ではない。あくまで宇宙人である。都会のファミレスでウェイトレスをしている場面もある。

宇宙人の地位向上を常に謳い、ニアを目の敵にしている。といっても、せいぜい子供の喧嘩程度である。

チャダ

食べ物が全てカレー味のコンビニを経営する宇宙人。年齢不詳。CVはAllan Schintu。

見た目のインパクトは作中一。コンビニ経営のみならず多方面に経営しているが、何をするにしても怪しさ満点。

荏の花地区の宇宙人会を開いているが、ほとんど参加者はなく、たいていは新商品の試食会になっている。

日本語がカタコトで、間違った知識からお下劣な発言をすることもあるが、勤勉ではある。

樋山言実

荏の花湯を経営するキャリアウーマン。30代前半。CVは落合るみ。

都内の会社で働きながら銭湯の経営もしている。赤字を脱却するために定期的に経営会議を開き、へんてこなアイデアを実施しては大失敗している。でもへこたれない強い人。

吉岡稔持

荏の花湯のボイラー担当。40歳くらい。CVは菅生隆之。

無口で実直な人だが、火を前にすると人格が変わる。通称、ヨシネン。言実を大学生の頃から知っていて、ひそかに想いを寄せている。

狩田智絵

定食屋「かるちぇ」の看板娘。8歳。CVは小笠原茉莉。

しっかりものでゲームが得意。しょうがないんだからといつも父親をしかっているものの、本当は父親のことが大好き。

狩田修平

定食屋を経営する智絵の父親。30代後半。CVは郷田ほづみ。

絵描きをしていたが娘が生まれたときに夢だった定食屋を開く。娘の名前をとって「かるちぇ」だがセンスが悪く、娘も恥ずかしがっている。洋食屋であるが、ニラレバやサバ味噌なども作っていて、娘からめちゃめちゃ和風だよねと突っ込まれている。

ジェロニモ本郷

宇宙人の出世頭。自称21歳だが多分30歳くらい。CVは千葉進歩。

イケメン宇宙人として芸能界デビューをして、地球のバラエティ番組に出演するスター。プラス5のエリート。

たまにお忍びで荏の花に現れる。

見どころ

(C)安倍吉俊・NieA制作委員会

今回、ネタバレありません

まゆ子とニアの掛け合い

ギャグアニメということもあって、主役二人の掛け合いがメインで進行していきます。

まゆ子がニアに怒鳴る場面が数多くありまして、その度に川澄綾子の渾身のシャウトが楽しめます。
「お前が言うなあああああ!」

特売の肉を取り合ったり、ガラクタUFOを作って怒られたりと日常の何でもない会話(?)が多いですが、テンポがいいため見ているだけで楽しめます。

レトロな夏の風情を感じられる

作品内では蝉の声がひっきりなしに聞こえます。木造建築が立ち並ぶ町の風景も相まって、夏の雰囲気にどっぷり浸かれます。

宇宙人がいたりUFOが見えたりとSF要素はありますが、描かれるのは基本的に昭和レトロの日常です。とても懐かしさを感じる映像です。

そこにはゆったりと流れる時間があり、町で暮らす人々の生活があります。

ちょっぴり切ない

日常アニメですが、作品の後半はシリアスな雰囲気が続きます。

浪人生のまゆ子が将来のことを考えて思い悩んだり、ときにはニアと衝突したりする姿は痛みを感じるほどにリアルです。青春の痛みってやつですかね。

この部分がこのアニメをただの日常アニメの枠では語れない深みを持たせています。

まとめ

夏を舞台に浪人生と宇宙人の日常を切り取るアニメ、いかがでしょうか。

ドタバタなギャグとSF要素の奥には、非常にリアルな人々の営みがあります。

異能力バトルやらサスペンスやら何かと忙しいアニメとは違った、ゆったりとしたアニメを楽しみたいと思った方はぜひ観賞してください。

最高の体験を約束します。

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